化学物質過敏症の夫やスタッフが働く「カナリアップ工場」を十勝毎日新聞に取り上げていただいた。

北海道倶知安(くっちゃん)で、お菓子のふじいを経営してたら、製造の要である菓子職人の夫が香害により化学物質過敏症になり、お店の経営のピンチに立たされて、「カナリアップ」という香害の啓発ブランドを立ち上げ、勢い余って工場を建てたものの、自分自身が燃え尽きてしまったところから、ようやく「正気」を取り戻した 株式会社ふじ井&お菓子のふじい&カナリアップ代表藤井千晶です。

昨年わざわざ十勝からきた取材

昨年末ご連絡いただき、十勝毎日新聞の取材を受けた。北海道はとても広いので、帯広から倶知安は4時間くらい車でかかるのに、なぜうちに取材来たのだろうと疑問に思っていた。

その疑問を記者の方に聞いたところ、記者の方の職場で香害により化学物質過敏症になった方がいて、この問題に取り組むことにした経緯を聞いた。そして、帯広には飲食店オーナーが化学物質過敏症を発症して店の営業が困難になり、会員制の飲食店にしたなどの話題もあったので、記者の方の化学物質過敏症という問題を読者に伝えたいという熱量が伝わってきた。

2020.1.9十勝毎日新聞に掲載

タカヨシさんメイン

そのほか十勝毎日新聞の有料記事の電子版にも掲載された。

最近のタカヨシさんの体調と症状が緩和したスタッフ

9月ごろかカナリアップ工場で働く時間が多くなり、現在のお菓子のふじいの店舗兼工場とは別のため、一般の人と関わる機会が少なくなったタカヨシさんは、明らかに体調不良になるニオイの原因と接触が減って約3ヶ月。実はじわじわと体調が変わってきた。

ガスマスク・タカヨシさん

1年前は現工場でこんなマスクをしながら、なんとか注文をこなし、倒れ込むように部屋で寝転んでいたのが、懐かしい。

化学物質過敏症はいろんな症状があるが、特に彼の場合は「目が痛い」ということだった。だからマスクでカバーできず、ありとあらゆるゴーグルや、メガネを試すも、ダメで、このガスマスクをした時期があったのだ。

めっちゃいい顔してるなタカヨシさん

そこからの、この復活。しかも。前にダメだったニオイにも耐えれるようになったり、「最近目が痛くないんだよ」「ニオイがしても寝込むほどではない」と、本人としても回復してるのがわかるくらい。

また、カナリアップ工場の寮には住まず、北海道内から移住して一人暮らしをしてる化学物質過敏症のスタッフが1名いるが、彼女はお菓子のふじいにきて約1年が経過したが、行けなかった人混みに行けたり、映画を見に行ったり、公共機関に乗ることも「苦」にならないレベルまで回復して、こちらから見ても化学物質過敏症ではないのでは?と思うほどに回復してる。

無茶とも言える化学物質過敏症のスタッフの雇い入れをして、実際やってみたところ、働くという基本的に1日の3分の1とも言える職場をニオイのない環境を整えると、改善の可能性は十分あると感じてる。

化学物質過敏症にまつわる暗い話題から距離を置く

 2018年にお菓子のふじいが出たこの番組。

実はタカヨシさんはこの番組以来、化学物質過敏症関連の番組や報道は、私が口頭で伝える以外全くみない、っというより「みたら悲しくなるから、みたくない」と言う。

私は情報収集的に見るけど、今思い出せば、だんだん悪くなるタカヨシさんをなんとかしたい一心で、ネットや書籍などの情報を読みあさった時、どんどん暗くなって、どんどん不安になっていった「このままじゃ治らない」「もっと悪くなったらどうしよう」悪いことばかりが頭をよぎった。

事実を知ることは大切、でも、それを受け取る側の心が、情報を受け取ってどんどん暗くなるのであれば、遮断するなり、距離を置くことはとても重要だと感じる。

明るくなれる情報の価値

よくもお悪くも、ネットで「香害」「化学物質過敏症」について、これだけ情報が多いのであれば、匿名でのコメント、見ず知らずの方の意見に振り回されてる場合じゃなくて、「自分がどう生きたいか」で自分が「明るく」なれる情報を選択すること。タカヨシさんは本能的にそれをやっているんだなと。

カナリアップは派手に思い切ったけど、ここからは足元を固めて淡々と日々の積み重ね。
だって、タカヨシさんは外出の制限は多少あれど、病気になったことを誰かに後ろ指を刺されるわけでもなく、非難されるわけでもなく、「美味しいお菓子を、喜んでくれるお客さんに提供する」と言うミッションがあるから。私は働いてくれるスタッフが自らの人生を歩めるような職場を作り、自分も自分の人生を歩めるようにしてきたい。

十勝毎日新聞さんで掲載していただいた新聞記事が、見えない誰かにとって、心を照らす明るい情報として捉えてもらえてたら嬉しいです。

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