一応社長としては数字のことを把握すべく、勉強してるにも関わらず理解するまでに時間がかかり、勢いとセンスで進んでいる 北海道倶知安 お菓子のふじい 代表 藤井千晶 です
利益を出さないといけないシンプルなルール
私は実家に26歳で帰ってきて3代目として後を継ぎ、小さい会社ながら社長をやって、気がついた40歳になっていました。
子供の頃から家族経営の自営業で育っていますので、安定的なお給料をもらえてる雇われる側とは違い、基本的に売り上げが上がらないと、生活ができないということは体感として知っています。
お客様がお菓子を購入してくれて、そのお金から商品の材料の支払い、設備などの固定費、残ったお金から自分たちの給料がでて、そして利益になるというシンプルなルール
当たり前のように利益が出なければ、自分の給料がマイナスになっていくから、そうならないように工夫をしないといけないわけです。
当たり前だと思っている売価設定
お菓子屋さんのざっくりとした常識として原価の3〜4倍を売価とするという考えがあります(過去にそう聞いたけど、常識が変わってるかもしれない)
でも、それって、例えば小さなお菓子屋さんで、家族経営、持ち家や、借り入れなどがなければそれで通るけど、賃貸であったり、土地が高かったり、多額の借金、スタッフの雇入、社会保障の加入などなどした場合、想像以上に固定費がかかってくるのでそうもいかなくなってきます。
例えば東京のお菓子をよくもらう機会があるけれど、とにかく高い。
それをみながら、土地代金だよねと思ってしまう。
要は、常識なんて状況によって全然違うということ。
そもそもなんのために利益は必要なのか?
ある時、近隣の町で営業してるお店のお菓子をもらいました。
そのお菓子は1個300円。そのお店は週休2日お店は6時間営業
多分うちなら100円で売るし、うちのお店は週休1日9時間営業
いただいたお菓子を食べながらちょっとした計算をしてみました
ものすごく簡単な計算です
一応お菓子屋なので、大体商品に対する原価がなんとなくわかります。
売価を100円にした場合の原価を30円として300個売って 3万円
売価を300円にして素材にこだわったとして原価を40円と想定して 100個売って3万円
売り上げは一緒だけど量を3倍作るって結構状況としては違う、もしかしたら人を雇わないといけないかもしれないし、そもそも売るのに時間がかかる可能性がある=営業時間の延長&人件費の上昇の可能性。
そこに同じ土地で同じ環境だった場合の家賃や水道光熱費などなどの同等で固定費を入れたとしたら
100円300個だと1000円の利益しか残らないのに
300円100個だと6000円の利益
5000円の開きが出てくる。
この5000円があったら、自分の給料やスタッフの給料が上げれるかもしれないし、その分働かない日を作るかもしれないし、お店づくりに投資できるかもしれないし、お客様にさらに喜んでもらえる仕掛けが作れるかもしれない。
そう考えた時一つ思い浮かんだことは300円で販売してるお店は
「働き方をデザインした」ということ
利益から逆算して、お店の営業時間、お店の休みを考え
利益を残すために売価を決めてるとしたら、「働き方や生き方を自分で決めてるんだ」
っとすごく驚いた。
売り上げは上げたほうがいい、利益はあったほうがいいと思っていたけど、たくさんあればいいと思っていた自分の考えの浅さに驚愕。なんのために利益が必要を定義しないと、ただ闇雲に利益を求めてしまう恐ろしさがあるなと。
利益を求めることで、働き方をデザインでき、働き方を作れれば自分の時間の創造や新しいことに挑戦する力にもなるし、スタッフの幸せにも貢献でき、結果としてお客様にさらに喜んでいただけることができ、社会の役に立つ。
こんなふうに考えたら、売り上げを求めることに集中したり
利益を求めるのは多ければいいのではなく、その利益をどう還元するかの方が重要だと気がつきました。
たった一つの近隣のお店のお菓子から多くのことを気がつかせていただきました。
北海道倶知安町(くっちゃん)でお菓子屋さんの 「お菓子のふじい」3代目 代表のちあきです。 お菓子作って、経営もして、 果ては当店のキャラクターのグッズデザインやら、SNSまで 仕事とプライベートの境界線がもはや よくわからない日々ですが 楽しみながら仕事をしてますよぉ