お菓子屋ですが、血液の数値を見て楽しいと思うちあきです。
最近触れていなかった化学物質過敏症について。
ちょうど2年前、化学物質過敏症という病気で働くことも危うい状況だった夫のタカヨシさんのために建設した「カナリアップ」。多くの人を巻き込みながら、クラファンでたくさんの方に支援していただき、本当にありがとうございました。
現在、彼の状態は通常通り働けており、以前より体調もよくなり、先日は家族で初めて泊まりでプチ旅行・ラフティングなんかも行ってきました。一般的に当たり前のようなことも子供ができてから全くしたことがなかったので、それだけでも相当な進歩です。
分子栄養学に出会ったきっかけ。
化学物質過敏症は簡単に説明したら、合成洗剤や合成香料、農薬など空気に存在してる有害物質に反応して、普通の人は反応しないものでも、アレルギー症状のような目の痛みや体調不良など起こし、重度になれば外出困難、普段の生活もままならない状況になる。しかも見てくれる病院も限られており、特定の薬などはなく、ニオイに暴露されないよう生活に配慮をする、体の自己免疫能力を上げるというような対策でした。
この病気になった夫は、本当にこのままだと生活もままならないぐらいの状況に陥り、このことをブログやSNSでシェアしたところ多くの人から反響をいただき、たくさんの化学物質過敏症の方とお話をすることになった。
話してるうちにたくさんの共通点が出てきたことに違和感。
結構な確率で、何かしら違う病気や症状も併発している、慢性疲労症候群、発達障害、精神疾患、線維筋痛症、音や光過敏、甲状腺関係。これは因果関係があって根っこが一緒の気がする。だったらなんとかなるんじゃないか?
いろんな改善の話を聞いても、漢方が効く人、ヨガが良かった人、なんらかのサプリが良かった人、などなど、人によってバラバラで、なぜ改善方法が違うか理解したかった。
そして、もし改善するとしたら、体感を言葉で語るのではなく、何か数値で示せる改善が必要だと思っていた。そこで出会ったのが分子栄養学。
人によって必要な栄養素がそれぞれ違うという個体差があるという前提に、足りない栄養素を血液検査から見抜いて、食生活の改善と必要な栄養素をサプリで補う。体の病気を治すというよりは、体にある細胞を元気にすることで、体調を改善するというもの。
最初は専門の病院にかかり、そのあとは栄養のカウンセリングなどを別途で受けて、最終的には自分で学ぶという選択をし、人からのアドバイスだけではなく、自分自身がオンラインスクールで学び理解し行動するということにシフトしました。(私が学んだ講座はこちら↓)
化学物質過敏症は、ある日突然発症するわけではない。
分子栄養学に出会いと、夫と化学物質過敏症を発症したスタッフの雇入・それに配慮した建物づくりは同時進行で行っていました。たくさんの方の協力のもと建物が建ち、化学物質過敏症のスタッフの雇入もしたけれども、夫以外の体調はなかなか改善しませんでした。
この化学物質過敏症自体、体調不良になるポイントが人それぞれで、建物に配慮したと言っても、夫を基準として建築したので、合わない人もいるという事実はあります。
ただ一つ言えるのは外的環境を一般的な場所よりかなりハイグレードで整えたので、そこでもどんどん悪化したり、改善が見受けられないのは、体の機能にもかなり問題があるのではと考えていました
また、雇い入れた複数のスタッフに医師の協力のもと採血、血液検査をしたところ、全員の共通点があったんです。
*AST・ALT両方20以下と5以上の開き、ASTの低さ(人によって一桁)
*フェリチンの低さ
*甲状腺機能の低下
*中性脂肪 60以下
あとは問診レベルで言うと、胃の消化不良・お腹の調子が悪い・肉があまり食べれない
典型的な、低血糖・鉄欠乏・副腎疲労
ある日突然ニオイに敏感になり発症したと言うよりは、元々いろんなことに過敏に反応してしまう体になっていて、出た方向が化学物質過敏症というカタチだと私は推測しています、
しかも、一度ニオイに反応してしまうと、今度はそれがストレスとなり、どんどん体調が悪化して歯止めがきかなくなる。
体について勉強すればするほど、「ストレス」は沢山の栄養を食い体調を悪化させる元凶とも言えるので、悪化する過程はなるほど納得。
化学物質過敏症を改善しにくい理由は、他者原因型になるから
自分の夫が、化学物質過敏症になって最初の4年ぐらいかな?ひたすらニオイの物質を排除することをしていた、どんどん悪化し、あれもだめ、これもダメ、ダメなものが雪だるま式に増えていく。このままだと、本当に何もできなくなってしまうという焦り、そして当の本人は「あれがダメ・これがダメ」→「あいつが、このニオイを持ってくるのが悪い」「あそこに灰皿を置いてるお店が悪い」など物的よりも他者に対して原因を追求する形になっていった。
その状況に見てた私は「いやいや、反応する本人の体に問題あるんじゃない?」と「じゃあ、反応しない体にしたらいいのでは?」と漢方やら、いろんな改善方法などは試していたものの、本腰を入れて、外的要因排除より自分原因型で動き始めた、それが分子栄養学。
後々、分子栄養学のカウンセラーさんとお話しした時に言っていたのは「鬱の人は自分の体に問題があると思って、栄養療法にたどり着くけど、化学物質過敏症の人は周りに問題があると思って、栄養療法に辿り着くのは珍しい。よくここに辿り着いたね。」
普通の人より遥かに多く、化学物質過敏症について勉強したので、ニオイの問題、農薬、タバコの問題は根深いし、ないほうがいいと思ってる。それによって困ってる人もいる。環境問題も絡んでくるし、反対運動的なものも必要なのは承知。
ただ、もしこの記事を読んでる化学物質過敏症方やその周りの方がいたら考えてほしい。
他者原因型になっていないか?
何かを排除することの努力を、そのまま自分の体に向けることができないだろうか?
ということ。
4年間の改善に至る血液数値の症例
これはあくまで、個人の見解で全員に効くとか応用できるかは別ですが、4年間改善の経緯を記録として残したので、誰かのお役に立てれば幸いですので、血液数値を提示と時系列の食生活
2018年 体調最悪ラーメン・コンビニ弁当・スナック菓子大好き清涼飲料水・缶コーヒー・糖質オフビール毎日350ml6本、暑い日は毎日ガリガリくん、胃腸薬(胃酸抑制剤)欠かせない。
初めての採血、病院オススメのサプリ開始
病院の栄養指導は言ってることはわかるが、作る私もなんたがよくわからないし、なかなか通常の食事から抜け出せない。
常にイライラ、マイナス思考、すぐ切れる、暴力などはないが、物を投げて破損などはちょこちょこある。
2019年 とりわけ体調よくなった感じはしない、
今までお医者さんから何度か飲酒の制限を勧められるもの、危機感なく、節制出来なかったが、体調悪過ぎで本人としても何とかしたいと言う意思が出てきて、ある日を境に一切お酒をやめる。
(この血液検査後)3回目のピロリ菌除去失敗、年齢も年齢なので諦めたほうがいいかもと、病院の先生に言われる。清涼飲料水や缶コーヒーから脱却、小麦製品をじわじわ除去するも、「カップラーメンが食べたい」と喚く日々→無視。
胃腸薬はやっぱりかかせない。病院のサプリがコストかかりすぎるため、個別カウンセリングや、自分で考えてiHerbで買うようになり、夫に与えながら体調観察開始。
この頃にカナリアップ工場建って仕事的ストレス軽減。
2020年 清涼飲料水などからは一切脱却。水が主体。小麦ものは食べはするけど極限少なく、タンパク質が多め、お腹は減るのでおやつの消費は多め(買ってくるのはナッツか、グルテンフリーなもの多め、添加物はあまりみてない。)この一年はコーヒーのんでない。
エプムルソルトのお風呂毎日mctオイルを毎日のご飯にこっそりかける。(かけてる時とそうじゃない時だと、お腹の減りが違う)標準使う塩をミネラルの多いぬちまーすへ。
胃薬の量が激減。私自身が分子栄養学を学び始めて、人からのアドバイスだけでなく、体調を観察しながら、食べ物やサプリで足りなさそうな部分を補助。
イライラやキレることが少なくなったような気がする。
2021年 体調良さそうなので、食べ物節制を緩和、コーヒー復活、小麦系も増える。ただ、添加物や人工甘味料系、マーガリンやショートニングなどを避けるように心がけてたら、それらが入った物を食べると、胃もたれなどしたり、あまりたべれなくなったりする。(避ける程度で排除まではしてない。)毎日できるだけボーンブロススープやだし汁づくり。
体調観察してるかぎり、今ならいける!と判断してピロリ菌除去を実行し成功。
あんなに、常にお腹が空いたと言っていたが、お腹が減らなくなった!間食が激減。
本人いわく、「まるで違う体になったみたい!ピロリ菌ってあんなに食べ物食べるんだ!!!」髪の毛の根本が黒くなって、伸びるのが速くなる。お腹が良く下っていたが、くだらなくなった。胃薬のまなくなった。胃下垂なのだけど、胃が柔らかくなったのか、お腹がブヨブヨに。
イライラが激減、キレなくなった、本人の体感でも「俺、切れなくなったよね、怒るのも減った気がする」私から見ても平和になった。そして前向きになって「今度はラフティング行こう!」などの提案も出るように。
夫の場合は最初に書いてた、化学物質過敏症のスタッフと違う点は
過度なアルコールの飲酒・ピロリ菌の存在。そして男性ということ
(血液検査のスタッフは全員女性でした)
なので数値的には最初の共通点とは外れてくる部分があるけど
問題はやはり中性脂肪値の低さ。明らかに低血糖。
そしてフェリチンや鉄はあれど、アルコールの飲酒で溶血して、見事にマスク(通常の数値を隠す)してることが年月を追ったらわかる。アルコール飲まなくなった翌年のALT .ASTは見事です。
2021年のはピロリ菌除去直後なので、おそらく半年後や来年はもう少し数値が改善してるのではないかと推測します。
今ならわかりますが、なるべくして化学物質過敏症になったなと思います。
でも、完全とは言えないが、かなりの改善をしたのは事実。
うさぎとカメの話で言えば、亀は🐢ゴールを目指してます、ウサギは周りを気にしてゴールを見失います。改善の順番があって、体調を治す順番は
低血糖ケア→胃腸を整える→デトックス→副腎・甲状腺ケア
タカヨシさんは低血糖のケア、胃腸が整い始めた頃にピロリ菌除去して成功、ここからもっと良くなる構図。いきなりデトックスして、効く人もいるとは思いますが、結局根っこの部分をケアしないと逆戻りの可能性(かなりデトックス系にお金は投下しましたが、一瞬良くなっても、戻っちゃってた経験あり)うさぎ的に即効性を求め、断片的な情報に振り回されず、大きな図面で物事を見ればきっとゴールが見えるはず。
色んなサプリや薬などあれど、まずは徹底的に低血糖をケアしていくこと、ストレスの根本と向き合う事の必要性、改善の道のりは簡単ではないけど、今ある不安感、イライラ、絶望感などは、単なる細胞の栄養不足の叫びで、本来の自分の声ではないので細胞レベルで、向き合うのをオススメします。彼のイライラ気質は消失し栄養のお手伝いで本来の姿になっただけで、性格が変わったわけではない。それはとてもいい事例だと思います。
この記事が誰かの役に立てれば幸いです
注意・この記事は、あくまで私個人の見解です。記事に関してや、化学物質過敏症関連のことに関してお店への問い合わせなどは、通常の業務に支障出るので、一切お断りしをしていますのでご了承くださいませ。
北海道倶知安町(くっちゃん)でお菓子屋さんの 「お菓子のふじい」3代目 代表のちあきです。 お菓子作って、経営もして、 果ては当店のキャラクターのグッズデザインやら、SNSまで 仕事とプライベートの境界線がもはや よくわからない日々ですが 楽しみながら仕事をしてますよぉ