住む町での講演は5年間の戦いの振り返り。

北海道倶知安(くっちゃん)株式会社ふじ井・お菓子のふじい・カナリアップ代表藤井千晶です。
お菓子屋さんの枠をとっくにはみ出して、なんだか迷走から、ようやく脱却しつつあります。

初めて住む町での講演


障害者雇用や就労支援関係、教育関係者が大半を占め
化学物質過敏症と言う観点と就労支援等観点を混在しないように、いかに切り分けて聞きたい人に届けるか。今まで1時間話すことはあったが、おおよそ1時間半なので休憩を入れて、前半と後半で切り分けをしないとけない。

そもそも、この講演に至った経緯は、昨年カナリアップの工場を作る話が持ち上がる前に、弊社に一般スタッフが入った際に働いてるうちに、働きづらさを感じるスタッフがいたのをきっかけに、地元の就労支援関係者の方に相談をしていた。

そのうちにカナリアップの工場や化学物質過敏症のスタッフを就労するにあたり、就労困難者だったり、化学物質過敏症以外の病気の発症ケースなど含め、就労支援の観点、就労サポートに関して専門的なアドバイスを聴くために幾度となくお話をさせていただいた。

そしたら、担当のかたが、「化学物質過敏症や香害、カナリアップのお話を多くの人に聞いてもらいたい」と言ってくださり今回の講演が実現した。

仕事終わりの講演のため、髪の毛ボサボサ

今回の講演は多分結構会心の出来だったと思う、化学物質過敏症のこと香害のことを
知らない人が大半を占めてるので、その辺りを説明した上で、実際やってみた就労支援に関して
スライド作りながら内観して、そのまま文字にして、感情乗せておいたから、決して座学で勉強的なものではなく、荒削りでも、思いは伝わったと感じてる。

  • 以下アンケート
      障がい者が就職するまで利用できる制度とか受け入れられる支援システムとか企業側に、障がい者雇用したいけどノウハウも持っていないというところが多いと聞くので。依存関係にならないこと、社会人として仕事の成果をだすこと、誰かを特別と見たり悪者にしないこと・・・のお話しはすごく共感する部分が多かったです。
  • 職場にもカナリアさん傾向がある方がいました。他のスタッフの理解はなかなか得られなかったように思います。我がこと、家族ごと、として捉えて、今後考えていきたいと思いました。自分の抱える大変なこと、社会が抱える大変なことと同じように対応、理解、知っていくことが必要だと思いました。
  • 人々の多様化が進む時代だからこそ、排除ではなく、共生、協力していくための方法を考え、実践することが大切だと思いました。人と密に関わる仕事をしています。少しでも今回の学びから、ヒントを得て、できることからやっていきたいと思いました。貴重なお話しをありがとうございました。
  • 障がい者雇用する、働くために、支援側としては合理的配慮を企業にお願いし、障がい者にも無理せず・・・と伝えていますが、会社としての負担、他のスタッフの理解などの課題、また障がい当事者の側もがんばる覚悟が必要と感じました。ありがとうございました。
  • 発想の転換のスキルというか視点が素晴らしいと思いました。福祉分野の中で、かたまりつつある視点や思考の傾向に気づくことができました。「ニュートラル」にいられる千晶さん素敵です!72時間以内に行動!何かしたいと思います。ありがとうございました。

主催の方も驚くほど参加した大半の方が長いアンケートの感想を書いてくださいてて、とても嬉しかった。

「5年間の自分お疲れ様」

この講演の後、久しぶりに古くからの友人と食事に出かけた。
多分、仕事の関係や、勉強になるような相手、尊敬できる方、家族とは食事に行ったり、会って話す時間を設けてるが、それ意外の、過去の同級生や友人と、お店で立ち話することや、顔お合わせることはあっても、食事に行ってゆっくりお話しする時間は多分過去5年1度もなかった。

なんでもないような、過去のこと・友人関係のこと・家族のことをゆるゆる話す、当たり前のことをできていなかった事を、昔からの親友に指摘されて初めて気がついた。
「最後にちゃんと会ったの5年前だよね。」
あれ?私5年間何してたっけ?

先日、講演していてスライド作りながら、タカヨシさんが
化学物質過敏症発症して5年っと書いてるのを見て。
「あ、私、タカヨシさんの病気と5年間戦っててたんだ」

このスライド見て思い出す

気がついた。目の前のことに必死に対応して、限られた時間を、答えを持ってそうな人、これから答えを教えてくれそうな人に必死に会いに行っていて、仕事をして、疲労して、とても「普通」にゆるゆると世間話をする余裕なんてなかったんだなって。

よく頑張ったな、自分。頑張ることでどれだけ身を削ったのか
もう頑張るというよりは、仲間を増やしていきたい。
5年間自分お疲れ様。

そんな事を、考えながら作った講演スライド、最近よく「大変そうなことしてますね」と言われたら「大変なんです!」っと自分で答えてたんだけど、それって本当に「大変なのか?」って自問自答してたら、化学物質過敏症は確かに大変だけど、違う難病や、障害者・人の問題、目の前にあればどれだって大変で「化学物質過敏症」だけが「大変」だったり「特別」ではないのでは?「知らない」から大変そうに見えるけど「普通に誰でに起こりうる」という認識を持って
それぞれが優しいくなることが本来の多様性じゃないのだろうかと、私は思ってる。

戦うより、伝える側に。

これから講演の依頼は増えると思うけど、私がやりたい講演は
全く化学物質過敏症や香害を知らない方へ、違う話題を混ぜたお話。
なぜなら、元々お菓子屋で化学物質過敏症の専門家ではないので
専門的なお話、詳しいお話は他で聞いた方が良いから。

あくまで、私が体験したこと、自分がやってみたこと、現場で起きたこと
どう対処していったかということ。

化学物質過敏症の患者さんからみたら、生温いと思われると思うけど
多くの人に伝えるために違う話題に絡めてお話しをしたいのだ
「化学物質過敏症と香害」だとそれ、知ってる人ばかりが集まっちゃうので。

就労・障害者雇用・教育・経営・住宅など、話題をピックアップして下されば
織り交ぜて話すことが出来ます。
まだ講演歴は浅いけど、経験を積んでいきたいし、特に倶知安・ニセコあたりだったらお話の機会を
いただければ嬉しいです(講演費は相談・町外は出張費別途)問い合わせはこちら

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